ミスターフルスイングは、鈴木信也さんの漫画作品です。
今回は、野球漫画の中でも、コミカルなシーンが多いミスターフルスイング(ミスフル)について紹介したいと思います。
ストーリー

甲子園出場すらほど遠い弱小校に成り果てた十二支高校に主人公の猿野天国(あまくに)は入学しました。
野球部への逆恨みで野球を嫌っていました猿野でしたが、野球部のマネージャー(鳥居凪)に一目惚れし、野球部へ入る事を決めました。
埼玉県立十二支高校
20年前、村中紀洋(のりひろ)率いる野球部が夏の甲子園3年連続優勝という輝かしい実績を遺したにもかかわらず、現在は弱小校に成り下がっています。
猿野 天国(さるの あまくに)
ミスフルの主人公で、破天荒な行動を起こしますが野球素人ではあるものの驚異的な速度で成長し、いかなる状況でも決して挫(くじ)けない根性と底力でチームの窮地(きゅうち)を何度となく救い、チームにとって無くてはならない存在になります。
十二支野球部の一年女子マネージャー鳥居凪に一目惚れして野球部に入部し、県対抗選抜戦中に告白し、結ばれます。
ウエイトリフティング部の部長でも持ち上げるのが難しいという120kgのバーベルを初めてで持ち上げるほどの腕力を誇っています。
実父は日本初のメジャーリーガー・雉子村九泉(きゅうせん)、2歳上の実兄はメジャー級の実力を持つエースピッチャー・雉子村黄泉(よみ)です。
長打力はチーム随一を誇って、守備は「猿以下」と酷評を受けましたが、牛尾宅での特訓により弱点の守備力を克服しました。
打法は「一本足打法(王貞治さんとおなじ)」で、覇竹(はちく)と空蝉(うつせみ)という技を使用します。
1年生の右投げ右打ちで、ポジションはサードとファースト
犬飼 冥(いぬかい めい)
十二支の猿野とは文字通り犬猿の仲であります。
銀髪金眼の美少年ですが、無愛想かつ根暗な性格であり、幼馴染の辰羅川と御柳・ライバルの猿野(大神の面影を見ている)・牛尾以外の人には自分から関わる事をしません。
中学3年間は辰羅川と一緒にソフトボールのピッチングをする事も出来ます。
ソフトの投球フォームを活かした球が打者の前で浮上する「ライズボール」と、野球の師・大神が遺した「四大秘球」、カット・ファスト・ボール「蛟竜(こうりゅう)」・球が止まって見える「飛竜(ひりゅう)」・急速に落ちる「天竜(てんりゅう)」・球が消える「終の秘球白竜(びゃくりゅう)」があり、さらに打者の手元でかなりの伸びで、捕球したキャッチャーや審判までもバックネットに押し込む、オリジナルの第5の秘球にして究極のストレート「臥竜点睛(がりょうてんせい)」を生み出しました。
1年生の左投げで左打ちで、ポジションはピッチャーです。
兎丸 比乃(とまる ぴの)
外見は、小学生並みに幼く可愛らしい顔つきで、いたずら好きな一面も併せ持ちます。
同じクラスの司馬(しば)とはどこかでとても仲が良く、兎丸は唯一司馬の考えている事がわかる人物であります。
身長は低いですが部内一の俊足で特技は、三段加速の超走塁「T・O・S・VR(テイク・オブ・スピード・ブイアール)」に始まり「T・O・S・VR・改」、「T・O・S・フルバーニア」があります。
一年生の左投げ左打ちで、ポジションは外野手(主にセンター)
司馬 葵(しば あおい)
無口で人見知りだが、温厚で優しい性格の持ち主です。
兎丸と非常に仲が良く、部内で唯一人完璧な意思疎通(そつう)が出来ており、彼の通訳なしには、司馬と他の野球部員の会話はほぼ成立しないです。
守備は超一流で、打撃には無関心ですがリズムで球を見極める「リズム打法」の使い手であります
子津 忠之助(ねづ ちゅうのすけ)
真面目で温厚な性格をしており、コンプレックスを抱いていますが、そこを補うための努力を惜しまず、サイドスローやアンダースローも、その努力によって短期間で会得しました。
特技は、プレートの右側ギリギリまで踏み込んで右打者の内角を抉る(えぐ)「クロスファイヤー」を始め、「超スローカーブ」・「燕(スワロー)」・「砂摩(すなずり)」があります。
1年生の右投げ右打ちで、ポジションはピッチャーです。
辰羅川 慎二(たつらがわ しんじ)
眼鏡をかけていて、犬飼とは小学生時代からバッテリーを組んでいます。
基本的には思慮深く、誰にでも気遣いのできる性格です。
肩や体格などフィジカル面で見劣りする分、頭脳戦に秀でており、1年の総大将にして十二支の参謀官的な役割を担っています。
なお、打撃に関しては、あまりいい結果を残していませんが、武軍戦(ぶぐんせん)では敵の戦略を見抜き、十二支を勝利に導きました。
1年生の右投げ右打ちで、ポジションはキャッチャー
虎鉄 大河(こてつ たいが)
八重歯があり、頬にフェイスペイントをしていて、頭には虎柄のバンダナを巻いています。
普段は軟派な面が目立つが、責任感は強く、後輩思いな面も持ちます。
1年生にとって十二支の2,3年生の中で親しみやすく、とっつきやすい存在で、他の3年生に対しても仲が良く、特に牛尾・蛇神の事は尊敬しています。
同じ2年生の中では猪里と仲が良く、一緒に行動をする事が多いです。
十二支のクリーンナップを担う一人で、野球では身体の柔らかさを生かした捕球や、確実にミートさせる技巧派です。
特技は、極端なアッパースイング「DUVS(ダウン・アッパー・ブイ・ストーム)」や「BTS(ブルー・サンダー・スラッシュ)を使いこなし、埼玉県代表選手となります。
2年生の右投げ右打ちで、ポジションはファースト
猪里 猛臣(いのり たけおみ)
穏やかで朗らかな性格で、髪は刈り上げでウェーブがかかっており、鼻にテープを付けています。
同じクラスの虎鉄とは親友同士で、彼の軟派さに呆れつつも何だかんだで互いに認め合っています。
特技は、グラウンドの状態を把握する「選地眼(せんちがん)」や「選空眼(せんくうがん)」です。
2年生の右投げ右打ちで、ポジションは外野手(主にレフト)
牛尾 御門(うしお みかど)
牛尾コンツェルンの御曹司で、自他共に認める大金持ちの令息です。
基本的には真面目で誠実な性格ですが、天然ボケな点があります。
野球を心から愛しており、主将にふさわしい実力とカリスマ性、抜群のリーダーシップを持ち、部員達からの人望は厚いです。
打撃・走塁・守備と三拍子揃った選手で、特に打撃では「振り子打法」を使用して(ツイスト打法も)チームの4番を任されています。
3年生の右投げ左打ちで、ポジションは外野手(主にライト)
蛇神 尊(へびがみ みこと)
牛尾に並ぶ選手で、常に冷静沈着かつ生真面目な男性で、牛尾からの信頼も厚いです。
打撃面では、広角に打球を飛ばす事ができ、自作の木製バットを使用し、「毘沙門(びしゃもん)の構え」という独特な構えで打ちます。
その他には、「六道眼(りくどうがん)」・「六道眼有為転変(ういてんぺん)」・「六道眼 明王憤怒(みょうおうふんぬ)」・「無明眼(むみょうがん)」というのがあります。
守備面においては、空中スローイングの「絶空(ぜっくう)」を使います。
3年生の右投げ右打ちで、ポジションはショート
獅子川 文(ししかわ ぶん)
性格は、良くも悪くも豪快で男らしい人で、後輩には兄貴と慕われています。
以前は牛尾をライバルと見なしサードレギュラーを争っていましたが(牛尾からはライバルとおもわれていまい)、猿野の登場で標的を変更します。
猿野と同じで、守備にはかなり不安な点がありますが、ここぞという時は持ち前のしこかさで補っています。
試合で本職のサードだけでなく、外野の全ポジションも守っています。
特に走塁に関しては、敵はおろか味方も予測できない貪欲な暴走で点を取ります。
悪球に強く、「オレ流」が得意で、「オレ流アウトロー打法」や、「ゴキブリ走法」・「背泳(バサロ)キックスライディング」・「オレ流ビッグマグナム(フォーティーフォー)」が得意です。
3年生の右投げ左打ちで、ポジションはサードと外野手
羊谷 遊人(ひつじたに ゆうじん)
十二支高校の監督で20年前、十二支高校が夏季甲子園3連覇を果たした当時のエースピッチャーでありました。
猿野が十二支に入学した年に監督に就任し、それまでの年功序列制を止め、かつての十二支と同じ完全実力主義を実施し、甲子園で優勝して日本一の監督になる事を夢見ています。
指導や特訓は奇抜で無茶な物が多いですが、腕は確かであります。
現役時代は左投げのアンダースローでした。
鳥居 凪(とりい なぎ)
猿野に一目惚れされ、好かれている野球部の女子マネージャーで心から野球を愛しています。
裏表がなく心優しいおっとりとした性格で、いつも他人の事を思って動いています。
猿野が十二支の伝説を破った日から彼に想いを寄せており、猿野の大言を嘘と知りながらも、がむしゃらに努力する姿を応援し続けました。
その他の選手
屑桐 無涯(くずきり むがい)
私立華武高校の県下無敗のエースで、他者を威圧するような眼光と尊大な態度が目立ちますが、家族思いな一面もあります。
プロの選手になって家族を楽にさせる事だけを人生の目標に、ひたすら野球に取り組んでいます。
特技は、トルネード投法(野茂英雄さんと同じ)から放たれる4シームのジャイロボール「五光(ごこう)」に始まって、「五光裂華(れっか)・「五光裂華・旋風(つじかぜ)」です。
3年生(主将)の右投げ右打ちで、ポジションはピッチャーです。
御柳 芭唐(みやなぎ ばから)
犬飼・辰羅川と幼馴染同士で、小学生時代は野球の事で犬飼と競っていました。
1年生にして華武の4番に座る強打者ですが、練習嫌いでサボる理由を見つけて休もうとします。
大神の事は、犬飼・辰羅川の前では酷くいったものの本心は尊敬しており、自分のせいで彼が命を落とした事をずっと後悔していました。
犬飼達とは小学生の頃は非常に仲が良く、いつも3人で行動していました。
特技は、「神主打法(落合博満さんとおなじ)」に始まり、「ターニングダイス」・「空蝉」です。
1年生の右投げ右打ちで、ポジションはサードとファーストです。
鳥居 剣菱(とりい けんびし)
私立セブンブリッジ学院のエースで4番を打つ実力者で十二支マネージャー・鳥居凪の実兄です。
野球センスは抜群で、投げればムービングファストボールを使い三振の山を、打てばホームラン性の当たりを連発します。
手首を重点的に鍛えていて、緩急差にも全く臆せず、タイミングを合わせられて「バンカーバスター」の異名を持ちます。
朗らかな性格でチーム内での信頼が厚いですが、甲子園へ連れて行くのが悲願でした。
3年生(主将)の右投げ右打ちで、ポジションはピッチャーとファーストです。
大和 陽牙(やまと ようが)
私立武軍装(ぶぐんそう)戦高校のトーテムポールのような顔で超長身を誇り、「武軍の搭」の異名を持ちます。
超長身を活かしたオーバースロー「大弩砲(カタパルト)投法」と「ステルスサイド」を使います。
3年生の右投げ右打ちで、ポジションはピッチャーです。
村中 魁(むらなか かい)
私立黒撰高校で十二支の伝説を打ち立てた大打者・村中紀洋を父親に持ちます。
悪魔的な握力を誇り、特技は「マサカリ投法」による重い球と、高速ナックルボール「小町(こまち)」・「マサカリ打法」も使い、ポジションはピッチャーだが外野手(ライト)も務める事があります。
3年生(主将)右投げ右打ちで、ポジションはピッチャーと外野手(ライト)
村中 由太郎(むらなか ゆたろう)
私立黒撰高校の4番打者です。
子供っぽいがキャッチャーとして必要な選手把握力にも優れていまして、どんな学校が相手であろうと、ひたすら純粋に勝負を楽しみます。
選球眼に優れており、投球を数回見ただけで対応策を編み出せて、父・紀洋の直伝「覇竹鉛舞(はちくえんぶ)」を使い十二支を追い詰めました。
一年生の右投げ右打ちで、ポジションはキャッチャーです。
村中 紀洋(むらなか のりひろ)
黒撰高校の監督にして、プロでも実績を残した伝説の大打者です。
十二支の時計の伝説を築いた張本人で、羊谷の「砂燕」だけは攻略できませんでした。
白雪 静山(しらゆき せいざん)
埼玉県選抜総監督で眼鏡を掛け帽子を被り、パイプをくわえた線の細い長髪の青年です。
普段は、柔和かつ飄々(ひょうひょう)とした物静かな性格ですが、野球の指導をする時は大胆不敵で冷たい一面も見せます。
猿野・御柳・由太郎には「空蝉」をマスターするために日本刀を使用して修行を課しますが、彼らには自由に練習させるなど放任主義的な面もあります。
大神とはかつてバッテリーを組んでいた事もあり、静の秘打法「空蝉」を使用する十二支高校野球部員でした。
大神 照(おおかみ てる)
犬飼・辰羅川・御柳の野球の師であり、十二支高校野球部の主将だった青年です。
世界一のスーパースターになる事が夢であり、正義感強く、子供好きで明朗快活(めいろうかいかつ)な性格です。
将来を期待された前途多難なピッチャーでありましたが、ある事がきっかけで大神はそのまま帰らぬ人となりました。
雉子村 黄泉(きじむら よみ)
豊臣高校の九泉の息子にして、メジャー級の実力を誇るエースピッチャーです。
猿野の2歳上の実兄です。
10年前両親が離婚してからは九泉に引き取られ、彼と一緒に渡米し、父子家庭で育ちます。
常に倣岸不遜(ほうがんふそん)で冷徹な態度を取り、実弟の猿野の事も見下していました。
160km(100マイル)の球速を誇るストレートとフォークボールを使用していましたが、大きく振り被ったフォームから投げだされ残像を利用し、球がバットをすり抜けたと錯覚させる「黒光(ブラックレイ)」という魔球が切り札であります。
3年生の右投げ右打ちで、ポジションはピッチャー
雉子村 九泉(きじむら きゅうせん)
大阪選抜総監督でマントを羽織い、顏に傷を持つ隻眼(せきがん)の男性で作中における日本初のメジャーリーガーです。
猿野の実父だが、猿野の事は息子だと認めようとしていません。
感想
ミスフルは、10代の頃に見始めました。
野球や漫画が好きな人は、楽しめると思いますけど、このミスフルはギャグ要素も入っているからそれ以外の人でも楽しむ事ができると思います。
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